第68回 虫二 (新宿区)


今日は「孤独の紅茶グルメ」の第68回。高田馬場にある「虫二」さんを紹介します。

こちらは、第57回「孤独の紅茶グルメ」で紹介した西早稲田の「甘露(かんろ)」さんの姉妹店。「甘露」は中国茶とおやつをアラカルトでカジュアルに楽しむカフェスタイルでしたが、「虫二」はコース制(要予約)の茶席と、焼き菓子などのテイクアウト販売を行うお店です。虫二の茶席は一人でも予約可能ですが、せっかくなので編集部二人でお邪魔しました。

地下鉄東西線の高田馬場駅早稲田口から住宅街に入り、徒歩約3分。大きな建物の庭には、薔薇の苗木やさまざまなグリーンが植えられていて、春が楽しみ。茶席には靴を脱いで上がります。一面ガラス張りの素敵な茶席です。

コースには一人1種類のお茶が付いています。メニューに迷いましたが、「妃子笑」と「普安紅」をオーダー。二人で楽しみたいと伝えたところ、追加で茶杯を用意してくださいました。

二段になった箱が運ばれてきました。中には果籃(からん)とよばれるフルーツやナッツ類、茶菓子の盛り合わせが二人分入っています。中国ではフルーツに分類されるトマトをはじめ、ブドウ、いちご、ヒマワリの種、ヘーゼルナッツ、「蔓越莓奶棗(まんゆえめいないざお)」というドライなつめにアーモンドが入っていてマシュマロで包まれたお菓子、冬瓜を砂糖漬けにした「糖冬瓜(たんどんぐわー)」、サンザシの実を使った甘酸っぱい「山楂餅(しゃんざーびん)」、丁子風味でカラメリゼしたくるみ「背徳核桃(べいどぅふぅたお)」など、全9品。見た目もかわいくて華やかです。

お茶は蓋碗(がいわん)とよばれる蓋付きの茶碗と、茶壺(急須)の2パターンです。こちらでは、中国紅茶に熱湯を注ぎ、すぐに茶海(写真のガラスの容器)に移すスタイル。90℃に設定されたポットが用意されており、熱湯を自分で継ぎ足しながら楽しみます。

「妃子笑」はフルーティーな香りが口の中に広がり、渋みがなくとても甘い味わい。余韻が長いです。「普安紅」は90℃でいれるそうで、丸みがあり華やかで、やわらかな印象。すっきりしています。どちらもまったく違う個性があり、煎を進めるごとに風味の変化も楽しめますね。

季節のお椀として、「杏仁酪」というペースト状の杏仁豆腐にドライの金木犀の花をのせた温かいスープと「槽子糕」というスポンジケーキのようなお菓子が提供されました。

フルリーフが煎を重ねるごとにゆっくりと戻りながら茶葉の中のおいしさが少しずつ抽出されるため、3〜4煎ほど楽しむことができ、毎回風味が違うのも魅力です。

冬瓜の砂糖漬け「糖冬瓜」はとても甘いのですが、それ以外は甘さ控えめ。フルーツやナッツなどの茶菓子の食感や味の違いとお茶の風味とのペアリングを試しながら楽しみました。というか、これまで編集部で伺う際はインタビューや編集の話が中心ですが、今回は2時間ほど、仕事とは関係のない話をゆっくり。とても落ち着ける場所です。

焼き菓子やお茶類は店頭で購入可能。また年に数回、中国へのリーズナブルなツアーも企画されています。ツアーはその都度テーマが異なるそうなので、気になるものやお茶に関心のある方はぜひチェックしてみてくださいね。

虫二
東京都新宿区高田馬場2-14-5
03-6823-7588
営業時間:11:30〜18:00
定休日:月・木曜(不定休あり)